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第一回 リクエスト小説 ~ 星降る夜に ②
私ことアイリス・シルバースターは、この大陸一の城塞都市である首都ドンドルマよりはるか離れたフランボワーズ国という小さな国を治めている城主ジョルジオ・シルバースターと王妃であるアナスタシア・シルバースターの間に生まれた

フランボワーズ国はどちらかというと田舎とも呼べる、農業を中心とし自然身あふれ、常にさわやかで澄んだ風が吹き、ある法則を持ってきっちりと並んでいる田園風景も世界中を回っている旅人の疲れをも癒してくれる、そういった雰囲気を持つ国だ


──星歴534年 寒冷期

20歳の誕生日、城では誕生パーティーが行われ城のみんなはそれはもう盛大に祝ってくれた

よだれをそそるような香ばしいハーブの香り漂うこんがり肉、普段は番兵や訓練に勤しんでいるフランボワーズ国直属の騎士団ロンド=ベルの騎士達の片手にはウォーミル麦製のドンドルマビールが握られ、日々のねぎらいとしている

パーティもピークを超え、日が暮れる頃に私はお父様によばれ謁見の間へと足を運んだ

玉座には城主であるジョルジオと、その脇には大臣であるポワールとロンド=ベル騎士団長であるジュンが静かに私を見つめていた


私は歩を進め、ドレスの裾を細い指先でつまみ、敬意をしめすように会釈をした


「ジュンよ例の物を」

「ハッ!」

命を受け後ろを振り向いたジュン=カーセルは金属製の鎧をカチャリとならし、奥の間へと姿を消した

しばらくすると数人の騎士と共に3メートルはあろうかという大きな箱を運んできた

樹齢何百年だと想像させる一枚樹を切り出してつくられた箱には金銀宝石などで見事に装飾され、中に入ってる物の重要性を表わしている

細かい彫刻がなされた金の蝶番は長年使われていなく鍵という唯一つのその相棒を待っている

愛し合う夫婦のように蝶番はあっさりと鍵を受け入れ、なんの抵抗もなく手元でカチャリと回り、ギギ・・というお決まりの音と共に中の物があらわになった

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【2009/04/27 11:52】 | リクエスト小説 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
第一回 リクエスト小説  ~ 星降る夜に ①
───嵐を纏いし古の龍現る時

一国へ災難を運び崩壊へと導くだろう───




我が国に古くから伝わる言い伝え

あまりにも時代の遠いい話しで定かではないけど、昔このお城にいた偉大なる予言師が言ったらしい

お父様が小さい頃から私に教えてくれていた

「我が一族は古くより、嵐を纏いし古の龍と戦ってきた、その度に我々は勝利と引き換えに多大なる犠牲を受けた」

そのあとに続く言葉はいつもこうだ

「私に何かあったら今度はお前がこの国を守るんだよ」

お父様はとても勇敢で国民にも絶大な信頼を得ているのと同時に、私の一人の父親としてもとても尊敬できる

お母様が亡くなられたあとも、悲しむ間もなく公務に追われていた

お母様はそれはもう美しく、肌は酷寒に降る白雪のように透き通り、声は静かな湖畔のように澄み笑顔は世界中に生命力と恵みを与える太陽のように眩しかった

お父様は、お母様を本当に愛していた

そんなお母様を亡くし、ただ一度だけお父様の涙を見た

私がいつものように場内を散歩していると、正面階段の広い踊り場にあるお母様の大きな肖像画の前でお父様が、その絵を見上げていた

私はなぜか直観的に気付かれてはならないと感じ、影に身を隠した

「おお・・・アナスタシアよ・・・何故お前が犠牲にならなければいけなかったのか・・・」

と言い目から頬を伝わり一筋の光の線を作った

その光は歓喜ではなく悲しみによるもの

私はその時に幼心ながら決心した当時はまだ10歳


この国は命に変えてでも守ろうと

そしてそれは中途半端な覚悟ではできない

この平和は絶望たる犠牲の上に立っているのだと



それから10年後、私は20歳の誕生日を迎えることになった

【2009/04/26 12:25】 | リクエスト小説 | トラックバック(0) | コメント(2) | page top↑
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